WIPEOUT



メーカー シグノシス
リリース 1995年
ジャンル レーシング
推奨年齢 不明

内容

ニュータイプAGレースゲームWIPEOUT登場
●反重力(AG)アンチグラヴィティシステムによる空中レーシングゲーム
●AGレースならではの斬新なサーキット
●BGMはイギリスの一流ミュージシャンが担当


化学兄弟

シグノシスの音楽にはいつも他のメーカーには見られない独特のセンスが感じられます。
クレイジーイワンやノヴァストームの音楽も個人的に好みです。
プレステで発売された続編であるワイプアウトXLではサントラが発売されるほどで、それもそのはずアンダーワールド、プロディジー、ケミカルブラザーズ、オービタルといった好きな人にはたまらないメンツがそろっております。
元祖であるSS版ワイプアウトはどうかといいますと、ケミカルブラザーズがやってました。
「●BGMはケミカルブラザーズが担当」ってジャケットに書いておけばもっと売れたのではないかと思いますが、95年当時なので無理もありません。
クレジットに小さく「Performed by The Chemical Brothers」と書かれていたのに気付いたのは最近のことです。


濃い人達

レースを始める前にチームとパイロットを選択します。
チームは4つあるのですが「AGシステムズ(日本)」のチームロゴは相当な勘違いで、友人は素直に「バム」と呼んでいました。
カタカナを近未来感を出すためのデザインとして計算して使っている節があるので分かる人にはかっこいいと伝わるかも知れません。
3Dでぐるぐる回ってる「バム」を見ると自分はいつも笑ってしまいますが。
パイロットの選択ですが、誰も選択したくないというのが正直なところです。
身長193cm、体重124kgの人、
男性か女性か判別がつかない人、
パイロットよりも格闘家の方が向いてる人、
「共産主義からの転向者」という身も蓋も無い経歴の人、
キャラとしての濃さに加えて、全員顔が濃すぎです、陰影つきすぎです。


ゲームの概要

例によってドライブテクニック的な事は分かりません。レースものは下手なので。
AG車は常に宙に浮いています。操作時は独特の浮遊感があり、タイヤの接地感はありません。壁にぶつかってもクラッシュはありません。真っ直ぐ突っ込まない限りは弾かれます。コースは基本的にアップダウンが激しく、レース序盤はストレートが多く、徐々にカーブが増え、角度もきつくなります。ドリフトという概念はありませんが(滑るも何も浮いてますから)、L・Rキーでのブレーキによって車体を傾けコーナリングを調整することができます。コースの途中にはジャンプ台(というよりも地面が無い飛行空間)がありますが、コースを無視して大空を飛ぼうとすると電光石火で捕まります。どういう理屈かは分かりませんがなるべく地面すれすれに飛行した方がスピードが出るようです。コースにいたる所にグリッドが存在しており、マシンがその上を追加すると加速がついたりアイテムをゲトできます。ただし、意地悪な配置がされている事もあり、ハンドリングが重いマシンではテクニックが必要でしょう。


仁義無き戦い

レースものが下手な自分なりに楽しめるというのもアイテムがあるからなのです。
スタート時自分は最下位のポジションにいます。
ここから「ロケット弾」や「誘導ミサイル」といったスポーツとは無縁のダーティな武器で前方のマシンを攻撃しましょう。
追い抜いたら「地雷」をばら撒いて後車が追い抜けないように妨害します。
ライバルも当然攻撃してきますので「シールド」を張って攻撃を回避します。
まさに下克上です。
プライドなんてありません。
しかしながら、いいことばかりではありません。
「シールド」を使用すると自機の周りが白く囲まれて見えにくくなります。
ドライバーズビューでプレイしているなら画面が真っ白けになります。
敵の攻撃よりなんかよりも、はるかに効果的な妨害です。
レース終盤のステージでこれは致命的なので、これを取ってしまうと自分はストックしたまま使いません。
「ショックウェーブ」は使う方も使われる方も効果が判然としないアイテムです。
さっさと使って次のアイテムを取るに限ります。
「ターボブースト」は、レース序盤の直線だらけのコースでは気持ちいいダッシュを効かせられますが、
ステージが進むにつれて使用できるポイントは限られてきます。
へたな所で使うと壁に突進、もしくは大空へダイブがオチです。
あと、せっかくブーストオンしたのに前車に激突、ストッピングということがあります。
ご利用は計画的に。


各チームの比較

  • AGシステムズ(日本)
    バランスのとれた機体。
    扱いやすいがその中途半端さ故に何か物足りなさを感じる。
  • オーリコムリサーチ(アメリカ/カナダ)
    バランスのとれた機体。
    重量があり安定した走りをするが、崩れだすとリカバリに時間がかかる。
    マシンのデザインはここが好き。
  • キレックス(ロシア)
    直線では無敵。最高速はブースト使った時なみに速い。
    速すぎるので、他の機体よりも違うラインどりが必要。
    名の通りキレた走りは最高。個人的に支持。
  • フェイサー(EC)
    一番非力な機体に思われるが、最後はこれが一番使えるのではと思う。
    他のマシンがブレーキを使わなければ曲がれないところを、ノンブレーキで曲がれる。
    強引なラインどりが可能なので、アクセラレーショングリッドやアイテムを活用してスピードの遅さをカバー。
    自分はここのマシンじゃないと最後までクリアできません。
    なんだかヨーロッパびいきなゲームな気がします。


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