雑記

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豚小屋

クリスマスシーズン到来だ。
街は早くもカップルでごった返している。
デパートの中も飲食店の中もスタバの中もカップルだらけだ。
おまけにどのカップルも人生の勝利者と言わんばかりに幸せそうだ。
その幸せを今のうちに思う存分噛みしめるがいい。
その一方で、この時期に街を一人で歩くものたちの顔は男も女も悲壮感に溢れている。
幸福への飢餓と憔悴とある種の諦めが入り混じった顔だ。
私もその中の一人だ。俺はお前たちの気持ちが分かる。少なくとも分かった気になっている。
日本という豚小屋にひしめいている男女のカップリングゲームには残酷なルールがある。
醜い女は相手にされない。年老いた女は相手にされない。
醜い男は相手にされない。年老いた男は相手にされない。男はついでに、年収が低くても相手にされない。
だから、デパートにひしめく豚たちは、どいつもこいつも
異性に相手にされようと必死に化粧をし、高い服を買い、流行の格好をして、
それはもう仮装パーティでも見ているかのようでとても滑稽だ。
豚がどう着飾ろうと豚は豚だ。なのに豚には勝者と敗者が分かれて
勝者同士が無節操に交配に勤しんでいる。敗者の豚は豚小屋の隅で死ぬだけだ。
これは一体なんなのだ。こんな豚小屋の下らないゲームで
お 前 た ち の 幸 せ そ う な 顔 は 一 体 ど こ か ら 生 ま れ て く る ん だ。
俺には阿鼻叫喚しか聞こえてこない。まるで殺し合いだ。
 
 
 
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