福島原発40年
まず最初に、今回の地震・津波で被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
福島第一原発1号機の40年超運転に反対し情報公開と県民説明会の開催を求める申入書
http://hairoaction.com/?p=70
以下抜粋。
原発がどんなものか知ってほしい(16)
http://www.iam-t.jp/HIRAI/page16.html
以下全文転載。
福島第1原発で新たに33機器点検漏れ
http://www.minyu-net.com/news/news/0301/news3.html
<私のまとめ>
・福島第一原発1号機は、2011年3月26日に営業運転開始40年となり、当初の設計寿命を迎える。
・具体的な廃炉・解体や廃棄物のことなど考えないままに動かし始めた。
・厚い鉄でできた原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになる為、最初、耐用年数は10年だと言っていて、10年で廃炉、解体する予定でいた。
・1981年に10年たった1号機で、当初考えていたような廃炉・解体が全然出来ないことが分かった。このことは国会でも原子炉は核反応に耐えられないと、問題になった。
・放射能だらけの原発を無理やりに廃炉、解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかる。
・結局、廃炉にすることができないというので、原発を売り込んだアメリカのメーカーが自分の国から作業者を送り込み、日本では到底考えられない程の大量の被曝をさせて、原子炉の「修理」をした。
・福島第一原発1号機は、廃炉の方針を示していない。(福島第一原発では、今後10年以内に、2〜6号機のすべてが営業運転40年を迎え当初の設計寿命を迎える。)
・東京電力は、2010年3月、最長60年まで機器・構造物を現在の保全活動継続で維持できるという技術評価書を国に提出し、2011年2月7日、これを審査した経済産業省原子力安全・保安院が今後10年間の運転継続を認可した。
原子炉の本来の耐用年数は10年程度(設計次第で30〜40年になる?)であるが、廃炉・解体には、放射能の問題から製造の数倍のコストがかかる。
結局、廃炉・解体ができない為、国は定期検査や保全計画策定を事業者に義務づける事によって老朽炉を長期運転で酷使し続ける事を認めている。
本来の耐用年数を超えた原子炉で事故が起きたとすれば、それはきっかけが地震であれ、人災だろう。
電気は生活に絶対に必要であるが、それは結論ありきで評価された偽りの安全性の上に成り立っていた。
今も老朽化した原子炉が全国各地で動いている。
私達は電気の使い方を改めなければいけない。
とは言え、原子炉の格納容器は地震、津波、圧力、高温、爆発によく耐えたと思います。これは日々の(漏れがあったものの)保全作業の賜物です。
そして、今も決死の覚悟で作業されている職員・作業員の方々には本当に頭が下がる思いです。
悪いとすれば、それは机上で強引な原子力政策を押し進めてきた政策者達であって、決して現場の職員・作業員の方々ではない事を強く付記しておきます。
福島第一原発1号機の40年超運転に反対し情報公開と県民説明会の開催を求める申入書
http://hairoaction.com/?p=70
以下抜粋。
東京電力株式会社 社長 清水 正孝 殿 2011年2月23日
福島第一原発1号機の40年超運転に反対し情報公開と県民説明会の開催を求める申入書
貴社福島第一原発1号機は、3月26日に営業運転開始40年となり、当初の設計寿命を迎えます。国は、原発の高経年化対策として、運転開始30年を超える原発は通常の定期検査のほかに、10年毎に安全性の評価と点検などの保全計画策定を事業者に義務づけており、貴社は、昨年3月、最長60年まで機器・構造物を現在の保全活動継続で維持できるという技術評価書を国に提出し、2月7日、これを審査した経済産業省原子力安全・保安院が今後10年間の運転継続を認可しました。
これまで、日本原子力発電敦賀1号機と関西電力美浜1号機が40年を超えて運転を続けており、敦賀1号機は6年、美浜1号機は最長10年運転した後は廃炉にする方針を明らかにしています。しかし、福島第一原発1号機は、廃炉の方針を示しておりません。福島第一原発では、今後10年以内に、2〜6号機のすべてが営業運転40年を迎え当初の設計寿命を迎えますが、老朽化と設計寿命を超えた長期運転は、事故のリスクをますます拡大することになります。
貴社がどのような見通しで福島第一原発1号機の40年超運転を実施するのか、設計寿命を超えて運転することの合理性と安全性に対して、福島県民は大いに不安を感じています。事業者である貴社は、当初の設計寿命40年を超えて長期運転に入る事態を重く受け止めるべきです。
(中略)
この際、住民、県民に直接説明する場をつくり、設計寿命を超えて長期運転することの合理性と安全性の根拠を説明すべきです。住民、県民の合意もないまま40年超運転を強行することは、許されません。効率優先で稼働率アップのために老朽炉を長期運転で酷使することは、安全性を犠牲にするものです。わたしたちは、以下申入れ速やかな回答を求めます。
原発がどんなものか知ってほしい(16)
http://www.iam-t.jp/HIRAI/page16.html
以下全文転載。
原発がどんなものか知ってほしい(16)
平井憲夫
廃炉も解体も出来ない原発い
一九六六年に、日本で初めてイギリスから輸入した十六万キロワットの営業用原子炉が茨城県の東海村で稼動しました。その後はアメリカから輸入した原発で、途中で自前で造るようになりましたが、今では、この狭い日本に一三五万キロワットというような巨大な原発を含めて五一の原発が運転されています。
具体的な廃炉・解体や廃棄物のことなど考えないままに動かし始めた原発ですが、厚い鉄でできた原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになるんです。だから、最初、耐用年数は十年だと言っていて、十年で廃炉、解体する予定でいました。しかし、一九八一年に十年たった東京電力の福島原発の一号機で、当初考えていたような廃炉・解体が全然出来ないことが分かりました。このことは国会でも原子炉は核反応に耐えられないと、問題になりました。
この時、私も加わってこの原子炉の廃炉、解体についてどうするか、毎日のように、ああでもない、こうでもないと検討をしたのですが、放射能だらけの原発を無理やりに廃炉、解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかることや、どうしても大量の被曝が避けられないことなど、どうしようもないことが分かったのです。原子炉のすぐ下の方では、決められた線量を守ろうとすると、たった十数秒くらいしかいられないんですから。
机の上では、何でもできますが、実際には人の手でやらなければならないのですから、とんでもない被曝を伴うわけです。ですから、放射能がゼロにならないと、何にもできないのです。放射能がある限り廃炉、解体は不可能なのです。人間にできなければロボットでという人もいます。でも、研究はしていますが、ロボットが放射能で狂ってしまって使えないのです。
結局、福島の原発では、廃炉にすることができないというので、原発を売り込んだアメリカのメーカーが自分の国から作業者を送り込み、日本では到底考えられない程の大量の被曝をさせて、原子炉の修理をしたのです。今でもその原発は動いています。
最初に耐用年数が十年といわれていた原発が、もう三〇年近く動いています。そんな原発が十一もある。くたびれてヨタヨタになっても動かし続けていて、私は心配でたまりません。
また、神奈川県の川崎にある武蔵工大の原子炉はたった一〇〇キロワットの研究炉ですが、これも放射能漏れを起こして止まっています。机上の計算では、修理に二〇億円、廃炉にするには六〇億円もかかるそうですが、大学の年間予算に相当するお金をかけても廃炉にはできないのです。まず停止して放射能がなくなるまで管理するしかないのです。
それが一〇〇万キロワットというような大きな原発ですと、本当にどうしようもありません
福島第1原発で新たに33機器点検漏れ
http://www.minyu-net.com/news/news/0301/news3.html
保守管理の規定の期間を超えても点検を実施していない点検漏れの機器が見つかった問題で、東京電力は28日、経済産業省原子力・安全保安院に調査結果を最終報告した。報告では福島第1原発で新たに33機器で点検漏れが見つかった。県は「信頼性の根本に関わる問題」と東電に再発防止策の徹底を求めた。
東電によると、福島第1原発で見つかった点検漏れは定期検査で行われる機器ではなく、東電の自主点検で定期点検が行われている機器。しかし、最長で11年間にわたり点検していない機器があったほか、簡易点検しか実施していないにもかかわらず、本格点検を実施したと点検簿に記入していた事例もあった。
(2011年3月1日 福島民友ニュース)
<私のまとめ>
・福島第一原発1号機は、2011年3月26日に営業運転開始40年となり、当初の設計寿命を迎える。
・具体的な廃炉・解体や廃棄物のことなど考えないままに動かし始めた。
・厚い鉄でできた原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになる為、最初、耐用年数は10年だと言っていて、10年で廃炉、解体する予定でいた。
・1981年に10年たった1号機で、当初考えていたような廃炉・解体が全然出来ないことが分かった。このことは国会でも原子炉は核反応に耐えられないと、問題になった。
・放射能だらけの原発を無理やりに廃炉、解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかる。
・結局、廃炉にすることができないというので、原発を売り込んだアメリカのメーカーが自分の国から作業者を送り込み、日本では到底考えられない程の大量の被曝をさせて、原子炉の「修理」をした。
・福島第一原発1号機は、廃炉の方針を示していない。(福島第一原発では、今後10年以内に、2〜6号機のすべてが営業運転40年を迎え当初の設計寿命を迎える。)
・東京電力は、2010年3月、最長60年まで機器・構造物を現在の保全活動継続で維持できるという技術評価書を国に提出し、2011年2月7日、これを審査した経済産業省原子力安全・保安院が今後10年間の運転継続を認可した。
原子炉の本来の耐用年数は10年程度(設計次第で30〜40年になる?)であるが、廃炉・解体には、放射能の問題から製造の数倍のコストがかかる。
結局、廃炉・解体ができない為、国は定期検査や保全計画策定を事業者に義務づける事によって老朽炉を長期運転で酷使し続ける事を認めている。
本来の耐用年数を超えた原子炉で事故が起きたとすれば、それはきっかけが地震であれ、人災だろう。
電気は生活に絶対に必要であるが、それは結論ありきで評価された偽りの安全性の上に成り立っていた。
今も老朽化した原子炉が全国各地で動いている。
私達は電気の使い方を改めなければいけない。
とは言え、原子炉の格納容器は地震、津波、圧力、高温、爆発によく耐えたと思います。これは日々の(漏れがあったものの)保全作業の賜物です。
そして、今も決死の覚悟で作業されている職員・作業員の方々には本当に頭が下がる思いです。
悪いとすれば、それは机上で強引な原子力政策を押し進めてきた政策者達であって、決して現場の職員・作業員の方々ではない事を強く付記しておきます。
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