雑記

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東電幹部が謝罪 廃炉の見方も(ただし1〜3号機)

東電幹部が謝罪 廃炉の見方も
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110318/k10014770451000.html


放射性物質の外部への放出が続き深刻な事態に陥っている福島第一原子力発電所の事故について、18日夜、東京電力の幹部が福島市内で会見し、震災から1週間たった今も事態を収束できないことを謝罪し、海水を注入した原子炉は廃炉にせざるをえないという見方を示しました。
(中略)
「福島第一原発を廃炉にするのか」という質問に対しては、「廃炉にするか、経営幹部で議論したことはないが、緊急時とは言え、原子炉に海水を注入という最後の手段を講じたのは事実だ」と述べ、海水を注入した1号機から3号機については廃炉にせざるをえないという見方を示しました。


海水を注入しなかったらまだ使うつもりだったのだろうか。
4〜6号機はまだ使う気か。放射能だらけの土地で誰が働くのだろうか。


asahi.com(朝日新聞社):放射線量、福島県内で高レベル続く - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY201103180413.html?ref=rss


福島第一原発事故の影響で上がった放射線量は、福島県内では18日も通常より高い値が続いた。特に原発の北西30キロ付近では、1時間あたり150マイクロシーベルトという高い値が計測された。専門家は、一時的に上がっている可能性もあるが、注意深く経過を見守る必要があると指摘している。一方で全国的には下がる傾向だった。
(中略)
 毎時150マイクロシーベルトは、その場に7時間いれば、一般の人の年間放射線被曝(ひばく)限度量である1ミリシーベルト(1ミリは1千マイクロ)を超える値だ。
(中略)
 また文部科学省が各都道府県の定点で観測した値(同日午前0時〜午後5時)によると、茨城、栃木、群馬、埼玉の4県で、平常時の上限を超える値が観測された。
(中略)
 福島県内で高い値が続く理由について、財団法人・日本分析センター(千葉市)の池内嘉宏理事は「ヨウ素やセシウムなどの放射性物質が大気とともに流れて、計測地点を通過した時点で高値になったのではないか。福島市などは、地面に降りた放射性物質から放射線が検出されている可能性がある」と話す。


(胸のX線検診1回≒50マイクロシーベルト)
毎時150マイクロシーベルトは、胸のX線検診を1時間に3回、24時間に72回、10日で720回、30日で2160回・・・


福島第一原発:報道をはるかに超える放射能 死を覚悟する自衛官、国のリーダーにその認識はあるか JBpress(日本ビジネスプレス)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5677


(中略)
 その証拠に、3月17日に人事院が、福島第一原子力発電所の関連作業に当たる一般職国家公務員に限り、放射線量の許容上限を従来の100ミリシーベルトから、250ミリシーベルトに引き上げる規則改正を行いました。これは自衛官にも準用されます。

 これは、単純に、許容量を上げなければ作業ができないほど原発所内の放射線量が増加していることを意味しています。

 ここで言う被曝限度とは実効線量限度のことで、これは外部被曝と内部被曝の集計で表されます。年間線量限度は50ミリシーベルトです。男性が緊急作業に従事する場合の実効線量限度は、100ミリシーベルトです。

 これを、250ミリシーベルトに変更するということは、外部被曝だけを表す等価線量を300ミリシーベルト以上(目の水晶体)、1シーベルト以上(皮膚)にするということです。

 政府や東電が発表している以上の放射線が、原子炉建屋付近に発生していると見て間違いないでしょう。
(中略)
 3月17日には、福島第一原発3号炉に対して、CH−47(陸上自衛隊)2機による空中からの給水が合計4回実施されました。

 3号炉は、MOX(ウランとプルトニウムを混合した)燃料を使用しているため、特に放射線が強いと思われるので危険度が極めて高い状況にありましたが、ヘリ隊クルー19人はやり遂げました。
(中略)
 同日、3号炉に対して地上からは、陸海空3自衛隊により、原子炉高圧放水可能な大型消防車5台による放水が34分間(約30トン)行われました。

 放射線量は明言されていませんが、先ほど述べたように相当高い放射線量の中で、原子炉建屋から10メートルという至近距離から放水しました。この大型消防車も通常車両ですので、放射線対策は講じられていません。まさに、自衛官は命がけで前線に出たのです。



放射線、放射能と健康被害(1) 保健医療経営大学
http://www.healthcare-m.ac.jp/app/gm/archives/3913


福島原発が今どういう状況にあるかといえば、

(1) 非常に強い「放射能」を備えた核分裂物質が原子炉内で暴れており、「放射線」をたくさん放出している。
(2) (1)の放射線の影響で「放射能」を帯びた放射性物質が、少量、大気中に放出されている。

という事態です。

(1) については、その「放射線」はあまり遠くまでは到達しません。
原発正門で中性子線が検出されていますので原発敷地の外には漏れていますが、住居地域までは到達していないだろうと思います。
原爆放射線の場合も、爆心から2キロ以遠まで到達した放射線量はわずかでした。

(2) については、「放射能」を帯びた物質が原子炉周辺の大気を漂っています。
水素爆発とともに比較的上空へ放出された「放射能」は、風下をずっと遠方まで拡がってゆきます。
この遠方まで到達した「放射能」から放たれた「放射線」が遠方の測定器で計測され、200キロ以上離れた東京や神奈川などでも通常の数倍の測定値が出ているのです。
遠方では「放射能」もかなり薄まっていますので、それらから放たれる「放射線」量は健康影響を過度に心配するほどの量ではありません。
チェルノブイリやスリーマイル島の過去の事例からの類推では、「放射能」を帯びた放射性物質は、ヨウ素、キセノン、セシウムといった空気より重い元素が主ですので、ほとんどは原子炉周辺の地域に沈降するはずです。
また、たとえばヨウ素の半減期は8日キセノンの半減期は3.8分ですので、遠方へ運ばれてゆくうちに放射能は弱まってゆきます。
ただ、風に乗って遠方まで「放射能」が運ばれていることは間違いありませんので、少量の「放射能」がたまたま人に付着するおそれがあり、その点について警戒が必要となります。



MIT原子力理工学部による改訂版・福島第一原発事故解説 - arc の日記 : digitalmuseum
http://d.hatena.ne.jp/arc_at_dmz/20110316/fukushima_nc_power_plants


いくつかの燃料棒被覆管の温度は、1200℃を超過し、ジルコニウムと水の間の反応を引き起こしました。この酸化反応は水素ガスを生成し、水素ガスが放出された混合蒸気と混ざり合いました。

素ガスは極めて引火しやすく、十分な量の水素が空気と混ざると、空気中の酸素と急速に反応して爆発を生じます。排出プロセスのどこかの段階で、十分な量の水素が格納容器の内部に貯まり(格納容器の内部には空気はありません)、そして水素が空気中に排出されたときに爆発が発生しました。爆発は格納容器の外部で発生しましたが、原子炉建屋(防御機能はありません)の内部および周辺です。
(中略)
今回は、いくつかの燃料棒被覆管が1200℃を超えたため、ある程度の燃料損傷が発生しました。核物質それ自体は未だ無傷でしたが、それを覆うジルコニウムの殻は溶けて機能を失い始めました。この時点で、放射性核分裂生成物(セシウム、ヨウ素、等)が一部混ざりはじめました。少量の放射性物質(セシウムやヨウ素)が大気中に放出され、蒸気中に検出されたことが報告されています。


 
 
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