雑記

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日本に蔓延る東電病(Case2)

前回から間が空いてしまったのでちょっとテンション落ち目。


NTTコムがOCNで不具合 他人のパスワードが変更可能に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120210-00000568-san-bus_all


 NTTコミュニケーションズは10日、同社のインターネット接続サービス「OCN」などのユーザー専用サイト「OCNマイページ」で、
プログラムミスによって、メールのパスワードが別のユーザーによって変更される状態になっていたと発表した。
ユーザーの問い合わせで発覚した。

 同社によると、2011(平成23)年10月17日から今月3日までに、パスワードが別のユーザーに変更されたケースは236件あり、すべて再設定などが済んでいるという。

 不具合の原因は、OCNマイページのパスワード再設定申請時のアドレスと申請確認時のアドレスの整合性をチェックするプログラム機能が欠落していたため。
パスワード変更用画面で、別のパスワードを入力したら、そのパスワードの持ち主が変更したことになり、持ち主はメールなどを使えなくなり、メール内容が他人に閲覧される状態となっていた。




他人にパスワード変えられた…OCNで不具合
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120210-00000953-yom-soci


 NTTコミュニケーションズは10日、インターネット接続サービス「OCN」で、利用者が他の利用者のパスワードを変更できてしまうシステムの不具合があったと発表した。

 システムを更新した昨年10月から約3か月半で、別人によるパスワード変更が236件あり、本来の利用者が一時的にメールの送受信ができなくなるなどの影響が出た。
変更後のパスワードを使えば、別人がメールを見られる状態だったという。

 パスワードを忘れ再設定する際、誤って実在する他の利用者のメールアドレスを入力した場合、そのままパスワードの変更が可能だった。
NTTコムはメールを盗み見されたという報告はないとしている。

 同社は今月3日、誤って他人のパスワードを変更したという利用者からの連絡を受けるまで、システムの欠陥に気付かなかった。




「OCNマイページ」のシステム不具合に伴い
OCNメールパスワードが別のお客さまによって変更された事象について
http://www.ntt.com/release/monthNEWS/detail/20120210.html?link_id=out_oshirase_archives2012_1_16

事象.jpg
↑まるで他人事のような「事象」報告。厳粛〜(笑)


「事象」って用語を使うのをいい加減やめたらどうか。
「事故」を「事象」と言って出来事を小さく見せようとした東電か。
事象を辞書で引けば、その意味は「事実・現象」である。
プログラムのミス、それに気づかなかったミス、運用し続けたミス、
その結果の明らかなトラブルなのに、OCNにとっては「○○という現象」程度の
所詮、他人事でしかないらしい。
下手すれば、事件になっていたかも知れないのにだ。

なぜ、「事象」とすましていられるのか。
今更自分が書くまでも無いが、責任意識が無いためだ。

企業が肥大化、複雑化、重層化し、個々の責任が希薄になっていく。
そして、問題が起きた時に責任の所在が分からない。
自分だけに責任があるのではないから、誰も責任を取ろうとしない。
東電病とは即ちこの事だ。

確かに、誰だって責任を負わされるのは御免だし、責任を取らされたくもない。
だが、問題が起きた時に責任の所在を明らかにせず、問題を過小評価し、
消費者に不便を強いたり、曖昧な言葉を弄して、お為ごかしを続けるのであれば、
そんな企業は生き残る事はできないだろう。


この人もこんな事を言っている↓

斑目委員長要旨「わが国ではやらなくていいという言い訳、説明にばかり時間をかけてしまう」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120216/dst12021601250001-n1.htm


 安全委員会の(原発の)指針類にいろんな瑕疵があったことは認めざるを得ない。
津波に対し十分な記載がなかったことや、長時間の全交流電源喪失を考えなくていいと書くなど明らかな誤りがあった。おわび申し上げたい。

 諸外国では(電源対策などが)検討されたのに、わが国ではやらなくていいという言い訳、説明にばかり時間をかけてしまう。
抵抗があってもやるという意思決定ができにくいシステムに問題があるのではないか。

 官僚制度の限界もある。2年ぐらいで担当者が代わり、任期中に終わらない大きな問題に手を出さない。一番低い基準を電力会社が提案するとのんでしまう。
基準が出ると今度は、国がお墨付きを与えたと(電力会社が)安全を向上させる努力をしなくなる悪循環に陥っていたのではないか。



問題の中心人物だったからこそ言える、
日本的な組織が抱える問題の的確な表現ではないだろうか。

(原発に関して言えば、国と電力会社が互いに責任を擦り付け合っていては、
技術がどう進歩しようが、安全など遠い夢のように思えるのだが。)

 
 
 
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