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意外にまともな仙谷由人

原発再稼働で“影の司令塔”と言われている仙谷だが、
この記事を読むと意外にまともな発言をしている事が分かる。

原発再稼働「粛々と」 仙谷氏、大飯以外も推進明言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120614-00000081-san-pol


 民主党の仙谷由人政調会長代行は13日、産経新聞のインタビューに対し、
政府が近く関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決定することを受け、
「ストレステスト(耐性検査)が済めば、その他の原発も粛々と動かすべきだ」と述べ、
経済産業省原子力安全・保安院が安全性を確認した四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)など
各地の原発再稼働を急ぐべきだとの考えを示した。
政府・与党の幹部で大飯以外の再稼働推進を明言したのは仙谷氏が初めて。

 保安院は、このほか北海道電力泊原発1、2号機など19基の原発についてストレステストの結果を審査中。
仙谷氏の発言は、内閣府原子力安全委員会に対し、大飯に続いて他の原発の安全性の確認を急ぐよう促したものだ。

 仙谷氏は党代表として、大飯原発再稼働に関する野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚の会合に出席するなど、再稼働を主導してきた。

 仙谷氏は再稼働について「絶対に安全だとは思わない」としながらも、「技術的なリスク管理ができるという前提に立ち、
ストレステストで安全確認できれば、誰が政権を持とうが執行しなければいけない。
原発(稼働)をやっていくのは政治家の任務だ」と言い切った。

 ただ、国民の不安払拭のため、「40年たった古い原発は安全管理ができようができまいが、廃炉にしていくべきだ」とも主張し、
昭和54年以前に稼働した関電高浜原発(福井県高浜町)の一部など14基を廃炉にすべきだとの考えを示した。

 同時に「原発の依存度を低め、燃料代がただの太陽、水、風を電源にすべきだ」とも発言し、
自然エネルギーの技術開発を政府が進める必要性を訴えた。

 再稼働に積極的に取り組んだことに民主党内の反対派から批判を浴びたことについては、
東京電力福島第1原発事故後に官房副長官として損害賠償、東電再建に取り組んだ点を強調し、
「この種の話は継続性が必要だ。その立場になってからできるという問題ではない」と反論した。



このインタビューの冒頭の「各地の再稼動を急ぐべきだ」というのは言語道断なのだが、
まず、評価すべきは、「絶対に安全だとは思わない」と明言している点である。
「絶対に安全」「安全に万全を期す」などという甘言より、余程信頼が持てる。
それでも政治家の任務としてやらなければならないと言っているのだから、覚悟があるのだろう。

次に、「40年たった古い原発は安全管理ができようができまいが、廃炉にしていくべきだ」ともはっきり言っている。
原発反対派の中にも、原子力自体は否定しないが、古い原発を
(コストを浮かせたいという電力会社の私欲の為に)動かし続けているから反対の立場の人もいるはずである。

さらにポイントは「安全管理ができようができまいが」廃炉と言っている点だ。
いくら津波・地震対策で何を補強しようが、プラント自体は老朽化するのだ。
保全を維持できるという評価書を作るのは、コストの事しか考えない電力会社だ。
そしてそれを審査して認可するのは、「お墨つき」しかやる事がない無能な原子力安全・保安院だ。
「古い原発は安全管理ができようができまいが、廃炉」は大正解である。

最後に、「原発の依存度を低め、燃料代がただの太陽、水、風を電源にすべきだ」と言っている点。
ここまて来ると、仙谷は脱原発ではあるが、今すぐにも解決しなければならない電力の問題として、
今は過渡的なエネルギーとしての原子力を選ばざる得ないというスタンスで、
他の政治家が二の足を踏む中で、実直に粛々とやっているから目立ってしまっているだけという気もする。
ただ、仙谷に「再稼動を急がないと」と思わせる情報を与えている取り巻きがまともな連中かどうかは疑問だが。

駄目な事は駄目といい、現実を見てやるべき事はやる。
再稼動の是非はここではともかくとして、仙谷の発言は明確であり、将来も見据えている。
行動も発言と共に実直である。
今は完全な悪役ではあるが、何もできない無能な政治家と比べて有能と認めざるを得ない。
(人間としてどうかはここでは問わない)
このような政治家が、もし再稼動反対の立場に立っていれば、再稼動はなかっただろうに。
 
 
 
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