雑記

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今年を振り返って

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転載ですいません。
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賭け

ふと昔読んだ
チェーホフの「賭け」がもう1度読みたくなった。

http://weblogs.tail-lagoon.com/Bibliopolis/bet_chekhov/

いやーほんと面白い。私の中の傑作。
15年引き篭もったらやはりこのようになるのだろうか。

全てを得る事は全てを失うに等しい。

<以下、2017年追記>

実際の世界は読書と思考だけで全てを知ったと言えるほど簡単ではない。
この話は「この世の全てを知った人間が居たらどうなるだろう」という
作者の思考実験だろう。結果的には、
「無知の知」という謙虚さが消え、世界への軽蔑が生まれてしまった。

デカルトは言う。
「良い精神を持っているだけでは十分ではなく、大切なのは
それを良く用いることだからだ」――『方法序説』


ブッダは言う。
「善く説かれたことばでも、
それを実行しない人には実りがない」


幾ら高尚な知識を詰め込んでも実践しなければ意味は無い。
だからこの物語の言いたい事は「外に出ろ、人に会え」って事だ。
・・・と今は思う。


この話にはもともと続きがあったらしく、


第二章の終わりから一年後、銀行家は夜会を開きます。客の大半は金持ちで、話が富や財産のことになってくると大半のものが富や財産を否定するわけです。ところが、そのなかでひとりが「健康で、頭のいい人間で金を辞退するものはいない」と言い出す。
そこで銀行家は、かって理想のために大金を蹴った人(法律家のことですね)を知っていると言って論争になり賭けをすることになる。銀行家が、喜びいさんで、法律家の残していった手紙がしまってある金庫まできたとき、突然あの法律家が尋ねてくるのです。
そして、書物で知っていたのと違って人生はもっと魅力的だ、大金と言わないまでも少しでも恵んでくれ、
そうでなければ自殺するほかないと言われ、銀行家はそれを了承する。
そして銀行家は、この賭けに負けて破産してしまいます。



こういうオチで少し安心しました。そうあれかし。
 
 
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