雑記

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癌を早期発症した人には原発事故との関係を認めないという残酷さ

<毎日新聞>

<福島子ども調査>甲状腺がん、新たに2人 他7人に疑い


 福島県が行っている子ども(震災時18歳以下)の甲状腺検査で、新たに2人が甲状腺がんと診断されたことが、13日の県民健康管理調査の検討委員会(座長・山下俊一福島県立医大副学長)で報告された。昨年9月に判明した1人と合わせ計3人になった。
他に7人に甲状腺がんの疑いがあり、追加検査を行う。同検討委は原発事故の影響について否定的見解を示したが、「断定も否定もできない」と話す専門家もいる。

 疑いのある人を含めた10人の内訳は男性3人、女性7人で平均年齢15歳。11年度に受診した原発周辺13市町村の3万8114人の中から見つかり、地域的な偏りはないという。
甲状腺がんと判明した3人は手術を終え、7人は細胞検査により約8割の確率で甲状腺がんの可能性があるという。7人の確定診断は今後の手術後などになるため、最大10人に増える可能性がある。

 記者会見した鈴木真一・県立医大教授によると、子どもの甲状腺がんの発生率は「100万人に1人」が通説。
今回の検査は大きく上回る
が、甲状腺がんは自覚症状が出てから診察する場合がほとんどで、今回のような精度での疫学調査は前例がなく比較できないという。
さらに、チェルノブイリ原発事故では最短で4年後に発症が増加しているとして、鈴木教授は「元々あったものを発見した可能性が高い。(原発事故との因果関係は)考えにくい」と語った。

 福島県の甲状腺検査は約36万人を対象に実施中。環境省は福島と他地域の子どもたちを比較するため、青森県などで約4500人を対象に検査を進めており、結果は3月下旬に公表予定。【蓬田正志、泉谷由梨子】




<福島民報>

新たに2人甲状腺がん 県民健康管理調査


 東京電力福島第1原発事故を受けた福島県の県民健康管理調査で、福島医大は原発事故時に18歳以下だった子どもを対象とした甲状腺検査について、2次検査の結果、新たに2人が甲状腺がんと確定したと公表した。昨年9月に判明した1人と合わせ3人となった。
 13日、福島市で開かれた県民健康管理調査検討委員会で報告した。 
 ほかに7人に甲状腺がんの疑いがあるとして、福島医大は検査を続けている。10人の内訳は男性3人、女性7人。平均年齢15歳で、しこりの大きさは平均15ミリ。
 福島医大の鈴木真一教授は「甲状腺がんは最短で4〜5年で増加したというのがチェルノブイリの知見だ。
 (事故後1年半から2年の)今の調査では、もともとあったがんを発見している」とし、原発事故による影響を否定した。ただ、「断定はできない。きっちり見ていく」とも述べた。




福島医大の鈴木真一は毎日新聞を見る限り、原発事故との関係を認めたくないようだ。
福島民報ではなぜかトーンダウンしているが。


原発事故の影響で癌を早期発症する可能性はある。

例えば、広島原爆投下後の最初の年に白血病の症例が増加し始めたとする研究もある。
少なくとも被曝によって、白血病やリンパ腫が進行することもある。
また被曝によって、癌の因子になり得るエラーを持ったDNAのエラーを
促進させる可能性もある。
癌の発生を促進させたのが原発事故かもしれないのに、もともとこの人は
癌の因子を持っていたのだろうから影響を認めないというのは
全くもって酷い話である。

癌の発症者は今後も増えていく可能性はある。

チェルノブイリ事故後、イギリスでは、最初の年は、被曝した人の
体内の白血球数が増えることで免疫システムが強化されて癌は減ったが、
2年目には急増した。日本でも2年目以降、癌の数が増えてもおかしくはない。

子どもの甲状腺がんの発生率は「100万人に1人」という割合を
逸脱し、統計的に見ても明らかな異常事態になっても
いつまで「(原発事故との因果関係は)考えにくい」などと
シラを切り続けるつもりなのだろうか。さっさと認めて補償すべきだ。
 
 
 
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